Reaperのデバイス設定
Reaperのドライバ・ダイアログを見ると、Windowsのオーディオ・ドライバの歴史をみているようで面白い。
Windows 10でどれを選ぶべきかといえばやっぱりWASAPIの排他モードか、ASIOだろう。DirectSoundやWaveoutは発音までのレイテンシが長くて利用するに堪えないし、OS内蔵のミキサを経由するので、音も悪くなるからね。
VSTを使ってリアルタイムレコーディングするならできる限り低レイテンシなオーディオ・インターフェースを使用し、バッファサイズも極力小さくして、発音までの時間をできる限り短縮するのが望ましい。けど限界はある。私の持っているちょっと型落ちのオーディオ・インターフェースは排他モードで5.8msくらいの遅延で発音する。私のようにステップ入力+テンポを落としてのリアルタイムレコーディングをするようなへたくそユーザーであればそこそこ実用的ではある。ASIOだともう少し短いレイテンシで発音が可能である。
ただしWASAPIの排他モードやASIOはオーディオ・インターフェースを占有してしまうので、他のアプリから音を出すことができなくなってしまう。それがちょっと不便な時もある。例えば、Reaperで録音したWAVデータをAudacityで加工するときなどである。その場合、Audacityで音を鳴らすことができなくなってしまう。そういう時は、WASAPIの共有モードを使用する。だがそうするとOSのミキサーを経由するので音質が多少落ちる。私の耳では判別できないけどね。
入出力先だけど、私のPCは
- TASCAM US-144MK II(USB 外付けオーディオ・インターフェース、入出力)
- UAB-80(SONY コンデンサーマイク ECM-PCV80Uについているオーディオ・インターフェース、入出力)
- Realtec High Definition Audio (PC内蔵のオーディオ・ンターフェース、入出力)
- NVIDIA High Definition Audio Interface (グラフィックスカードのHDMIのオーディオ・インターフェース、出力のみ)
と4つもある。実際に使用しているのは、1.,2.だけである。1.を出力用、2.をマイク入力用として使用している。
ボーカル録りでの遅延回避について
先日「YMO - ONGAKU」のボーカル録りを行った。下手すぎてアップするに忍びないが。。
とりあえず歌の品質はさておき、ちょっと問題となるのが、「マイク入力」とDAWのオケのずれをどうするかということである。
Reaperでは入力のモニタリングを行うことはもちろんできる。
ただこれだと、「オケ」に合わせて歌うとマイクのモニターがずれてミックスされ、ものすごく録音しずらい。たいていのオーディオ・インターフェースは、オーディオ・インターフェース自体で入力をモニタリングする機能を持っていて、PCに取り込む前に、PCからの出力をミックスしてモニターすることができるようになっている。言葉で書くとわかりにくいな。図にしてみようか。
まず下の図は、Reaperでモニターするときの図。PCを経由するので、入力で遅延が発生して、音がずれて聞こえる。
オーディオ・インターフェースのモニター・ループバックを使うと、入力された音はオーディオ・インターフェース内ほぼ遅延なしでミックスされるので、ずれを感じない。
TASCAM US-144MK IIもUAB-80もこのモニター・ループバック機能は持っているし、音の良さからするとTASCAM US-144MK IIにマイクをつなぐべきなのだけれど、TASCAMにまともにつなげられるマイク(普通のコンデンサーマイクかダイナミックマイク)を私は持っていなくて、やむなくUAB-80を使ってマイク録音を行っている。ECM-PCV80Uのマイクを使えばいいんじゃないの?と思っていろいろやってみたけど、なぜかうまくいかない。キャノンコードを買ってきてMIC INに繋げてみたけど、うまくいかなかったんだよね。。
それで、UAB-80はマイク入力を遅延なしてモニターする機能を持っているのだけれども、これを使うには、出力インターフェースもUAB-80にする必要がある。なので録音するときだけは出力をUAB-80に切り替えてモニターしているのである。マイクのモニター周りの設定はコンパネでできる。