Web Audio APIの仕様はファットではあるのものの、非常に面白いインターフェースだ。
しかし振り返ると、PCのソフトウェア・オーディオ・シンセシスって気が付くともう30年くらいの歴史があるんだよね。このモジュラー接続するというアイデアも、1990年代にはすでにあったからね。
私はBuzzでこのようなモジュラー接続システムを知ったわけだけど、当時はすごく衝撃を受けた。1995年あたりはまだMOD全盛の時代で、FastTrackerがまだ普通に使われていた時代であったと思う。
MODとは、サンプル+シーケンスデータのデータフォーマットで、「Tracker」と呼ばれるソフトウェアで作成・編集・演奏していたのである。サンプルにおける処理もPCが非力だったから、ピッチとアンプのコントロールができるくらいで、フィルター処理などはできなかった。Modplugでようやくローパス・フィルタが実装されたように記憶している。Impulse Trackerのとあるバージョンからかもしれないな。ちょっと忘れたな。。
そんな時代にあらわれたのが「Buzz」であった。Buzzはソフトウェア・シンセを内臓していて、リアルタイムに自前で音声を合成できたのである。さらにはそれをパラメータごとに制御できるシーケンサーも内臓していたから、フィルターのパラメータを動かしてウネウネしたサウンドを出すなんてことはいとも簡単にできたのである。サンプル・ソングに「Computerwelt」が入っていて、そのサウンドのリアルさに感動したのを覚えている。一時期Psycle/Aodixを使っていたりしたものの、Buzzに戻っていまだに使い続けている。
Youtubeにそれがないかなーと思ったけどなかった。しかし「Hunz」の曲は見つけた。
Hunzは有名なMODミュージシャンで、BuzzだけではなくてXMやITフォーマットでも数多くの曲を発表している。過去私もHunzの曲を集めてよく聴いた。
Elwoodという方もXMフォーマット時代で有名だった人だ。
MODもこのようなミュージシャンの存在がなかったらあのような旺盛はなかっただろうね。やはりコンテンツは大事なのだ。限られたリソースで聴ける音楽を作れるというのも一つの才能。